「癒される部屋」というとどんな空間を思い浮かべるでしょうか。優しい音楽が流れていたり、広く伸び伸びした部屋であったり……イメージはさまざまです。
しかし大切なのは耳に入る音・空間の面積だけでなく、その場で過ごす人が気負わず、自然な状態でいられること。無音であっても狭くても、人の心を癒すポイントを上手に取り入れれば、「癒される部屋」が完成します。
ここでは癒しの空間を作るのに取り入れたい要素について、ご紹介します。
癒される部屋作りのポイント
癒される部屋作りをする上で大切なのは、「人間は五感を通して癒しを得る」という点です。
インテリアにおいても五感が満たせるような工夫をすることで、癒しの部屋作りが叶います。
訪れたときに心も体もリラックスできるような、癒しの部屋を作るポイントを見てみましょう。
──アースカラーをベースにした部屋作りを──
アースカラーとは自然界にある色を指します。人間を含める動物にとってアースカラーは本能的に「身近な色」であり、肩の力を抜くのに効果的です。
そのため癒しの部屋作りにおいて、インテリアの基本色はアースカラーを選択することをおすすめします。
大物家具といった触れる機会も多く目に入りやすいアイテムは、ホワイトやブラウン系、グリーン系といったアースカラーを選んでみてはいかがでしょうか。
──適度な明るさ──
人間には、その時間に適した光があります。たとえば昼間に浴びる日の光は気持ちや体をリフレッシュさせてくれますが、夜に同じ光を浴びれば刺激となるでしょう。
適した時間に適した明かりで過ごせるよう、照明は時間によって使い分けるのがおすすめです。夜はキャンドルやランプなど優しい明かりを取り入れて、気持ちを落ち着かせましょう。
──自然素材アイテムを取り入れる──
自然素材のアイテムは、空間に穏やかな空気感を作ります。手で触れれば自然の温かみも実感でき、安心感を得るでしょう。
癒しの部屋作りをするのであれば、家具やオブジェなど、身の回りのアイテムに自然素材を積極的に取り入れてみてください。特別なものは何もなくても、不思議とくつろげる空間が出来上がるはずです。
──植物で目を癒す──
植物の豊かな色彩が空間にあることで自然の気配を実感でき、心と体がほぐれていきます。癒しの空間作りにおいてグリーンは欠かせない存在と言えるでしょう。
本物のグリーンであれば、空気清浄の効果も期待できます。しかし手入れに手間がかかることや枯れてきたときの寂しさを考えると、無理に本物を選択する必要はありません。
フェイクグリーン・アーティフィシャルフラワーであっても視覚的には充分な癒し効果が得られます。緑を常に保ちたいシーンや場所、手間の削減を優先するのであれば、フェイクグリーン・アーティフィシャルフラワーを選択肢に取り入れてみてはいかがでしょうか。
──香りで心と体を整える──
香りが人に与える影響は大きいものです。良い匂いには、脳が「何の匂いか」を判断するよりも早く、気持ちをリラックスさせる効果があるとされています。匂いで懐かしい記憶が蘇ることも、少なくありません。
お気に入りの匂いを空間にまとわせれば、癒される部屋作りが促進されるでしょう。ルームフレグランスやアロマなど、用途によって香りの種類・取り入れ方を使い分けてみてください。
──いつものお茶がおいしくなる工夫を──
リラックス時に欠かせないのが、お茶の存在です。温かなお茶を飲むひと時は、何にも変えがたい瞬間と言えるでしょう。
そんなティータイムをさらに豊かなものにするために、マグカップや食器にも一工夫加えてみてはいかがでしょうか。魅力的なティーアイテムは、眺めているだけでワクワクしてきます。香りや味だけでなく、見た目でも心を弾ませてくれるお茶の時間は、これまでより愛おしいものとなるでしょう。
──肌に触れるファブリック製品は触り心地を重視──
肌に触れる機会が多いファブリック製品は、見た目以上に触り心地を重視したいもの。柔らかく優しいファブリック製品に包まれることで安心感を得て、緊張の糸が緩んでいくのを実感できます。
タオル類であれば、水分の吸収性や渇きやすさなど、機能性にも意識を向けてみてください。日常使いをするファブリック製品が便利であればあるほど、ストレスを軽減できます。
癒しの部屋作りにおいて、欠かせない要素は多くあります。すべてを1度に取り入れるのは困難であったり、紹介した要素の中には求める癒しに不要な点もあったりすることでしょう。
癒しに必要なポイントを選りすぐって、他にはない癒しの部屋作りを実現してみてください。