和の落ち着きと北欧のぬくもりを掛け合わせた「ジャパンディインテリア」。海外のインテリア誌やSNSで目にすることも多いため、気になっている方も多いのではないでしょうか。
一方で、「和モダンとは何が違うの?」「日本の住まいでも海外のような雰囲気をつくれるの?」と、取り入れ方に迷ってしまうこともあるかもしれません。
この記事では、ジャパンディインテリアの基本的な考え方や魅力、和モダンとの違い、空間をまとめるための配色のポイントを解説します。暮らしに合ったジャパンディの楽しみ方を見つけるヒントとして、参考にしてみてください。
海外で人気の「ジャパンディインテリア」とは?魅力を解説

ジャパンディとは、「Japanese(日本)」と「Scandinavian(北欧)」を組み合わせたスタイルのことを言います。ファッションやインテリアに取り入れられることが多く、海外で非常に人気の高いテイストです。
ジャパンディインテリアが海外で多くの住まい・店舗に取り入れられている理由は、ジャパンディならではの「くつろぎ」を感じられるから。
日本の和の落ち着きに、北欧の温かみが加えられたジャパンディインテリアは、リラックス感が強く感じられるため、住まいや店舗など、くつろぎたい場所にぴったり。また、どちらも「自然の魅力」を取り入れていることから共通点が多く、海外インテリアとも組み合わせやすいことも、海の向こうの人々の暮らしに取り入れられている理由と考えられます。
ジャパンディと和モダンとの違い

ジャパンディインテリアと和モダンインテリアは、どちらも「和風+洋風」の組み合わせです。
そのため、一見すると非常によく似たインテリアと感じられます。
実際にジャパンディを目指してインテリアを整えたのに、よくある和モダン風になった…というケースも、少なくありません。
似たテイストではあるものの、両者には明確な違いがあります。その内容を把握しておくことで、仕上がりイメージのズレもなくせるでしょう。
──和テイストの配分が異なる──
ジャパンディインテリアは和テイストを7、北欧テイストを3程度の割合で構成します。一方で、和モダンインテリアは和テイストを3、北欧テイストは7と、ジャパンディインテリアと配分が真逆になります。
ジャパンディインテリアを目指す場合は、少し和のイメージが強いかな?と感じるくらいを意識すると、ちょうど良いでしょう。
──素材・色の選び方が異なる──
ジャパンディインテリアでは、木やリネンなど、優しい印象の素材を多く取り入れます。また、素材自体もホワイトオークやアッシュ、メープルなど、明るい色であることが多いです。
一方で、和モダンテイストで選ばれやすい素材として木は共通していますが、そのほかにガラスやアイアンなど、ジャパンディインテリアでは取り入れることの少ない素材も多く活用します。木材の色は、ダークオークなど暗い色を用いることも少なくありません。
このように、ジャパンディインテリアと和モダンインテリアには、さまざまな違いがあります。和と洋のバランスや、素材なども意識した上で、思い描くジャパンディインテリアを目指していきましょう。
ジャパンディインテリアでおすすめの配色

ジャパンディインテリアで用いられる配色は、アースカラーが基本です。ホワイトやグレー、ブラウン系など、自然の中で目にする色を中心に構成していくと、ジャパンディらしい穏やかな空間に整います。
たとえば、ベースカラーをアイボリーにし、アソートカラーにグレージュを合わせる組み合わせは、ジャパンディインテリアの定番といえるでしょう。そこにアクセントとして、森林を思わせるモスグリーンや、夜空を連想させるネイビーなどの自然色を加えると、空間に程よい深みが生まれます。
もう少し個性的なジャパンディスタイルを楽しみたい場合は、あえてアースカラー以外の色を取り入れるのもひとつの方法です。たとえば、アソートカラーやアクセントカラーにゴールドやシルバー、紫などを加えてみると、上品で印象的な空間を演出できます。こうした遊び心のあるジャパンディスタイルも、海外では人気を集めています。
いずれの場合も、配色は以下の割合を目安に構成すると、それぞれの色が空間になじみやすくなります。
● ベースカラー:70%
● アソートカラー:25%
● アクセントカラー:5%
ジャパンディインテリアは狭い家や店舗・賃貸でも実現できる?
ジャパンディインテリアは、コンパクトな住まいや店舗、賃貸住宅でも十分に取り入れることができます。
ただし、海外で見られるようなジャパンディ空間を実現するためには、「ゆとり」をうまくつくることが大切です。日本の住まいは海外と比べてコンパクトなケースが多く、同じように家具を並べるだけでは、窮屈な印象になってしまうこともあるでしょう。
家具のサイズに気を配ったり、床を広く見せる工夫を取り入れたりと、ジャパンディならではのコツを押さえることで、限られたスペースでも心地よい「ゆとり」のある空間に整えられます。
ジャパンディインテリアを住宅や店舗・賃貸で取り入れる際のポイント
ここでは、住宅や店舗、賃貸などの空間にジャパンディインテリアを取り入れるための4つのポイントを紹介します。大がかりな工事をしなくても実践できる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
──背の低い家具を選び、空間の広さを演出する/b>──

ジャパンディインテリアでは、ソファやテレビボードなどはもちろん、チェストなどもなるべく背の低いタイプを選ぶのがおすすめです。
さきほども述べましたが、ジャパンディ空間にはゆとりが欠かせません。
背の低いタイプの家具は視線が抜けやすく、空間の圧迫感を和らげてくれます。目安は、腰の高さ以下で家具のサイズをまとめること。また、賃貸などのコンパクトな空間の場合は、家具の色も薄めにすることで、より軽やかな印象になるでしょう。
──家具はまとめて配置し、床を広く見せる──

家具はあちこちに点在させず、壁際や部屋の中心など、なるべく一箇所にまとめて配置しましょう。そうすることで、床を広く見せることができます。
床が広くなり歩くスペースにもゆとりが生まれることで、コンパクトな空間もゆったりした印象に仕上がります。
──間仕切りに「和」を加え、ジャパンディ色を強調──

間仕切りはサイズが大きく、意外と目につきやすいアイテムです。ここを和テイストにすると、空間の和の雰囲気が一気に増し、空間全体のジャパンディらしさがぐっと高まります。
たとえば、和紙デザインや透かし彫り、格子デザインなどは和を連想させるアイテム。間仕切りデザインに、積極的に取り入れてみると良いでしょう。
ただし木製デザインの間仕切りは、デザインによっては中国やリゾート風を連想させるものもあるため、空間に置いたときのイメージをしてから選んでみてください。
──小物類に和テイストを加えると、簡単にジャパンディ空間に──

今ある家具を活かしてジャパンディテイストをつくりたい場合は、フラワーベースや照明、オブジェなどに和テイストを加えてみるのも良い方法です。
こうした小物類が和風アイテムであるだけでも、空間の印象は大きく変わります。ただし和の要素が弱いと「和モダン」のイメージに近くなるため、少しずつ和のテイストを増やしていくことも検討してみてください。
ジャパンディインテリアにおけるよくある失敗

シンプルに見えるジャパンディインテリアですが、取り入れ方によっては、思い描いていた雰囲気にならないこともあります。
ここでは、ジャパンディインテリアでよくある3つの失敗例と、その対策を紹介します。
──殺風景すぎる印象になる──
ジャパンディインテリアには「ゆとり」が欠かせませんが、物を減らしすぎるとシンプルを通り越して寂しい印象になることがあります。
そんなときは、グリーンやリネンのファブリック、木の小物などを少し加えて、余白を残しながらもぬくもりのある空間に整えてみましょう。
──空間の「和テイスト」がちぐはぐになっている──
ひと口に「和」といっても、高級感あふれる現代テイストもあれば、昭和レトロなデザインや大正レトロでどこかノスタルジックなデザインなど、さまざまです。
和テイストのデザインが揃っていないと、空間の印象がまとまらず、ジャパンディの洗練されたイメージを演出しづらくなります。取り入れる和の雰囲気は、統一しているかどうかもチェックしたいポイントです。
──照明が明るすぎて生活感がある──
明るい昼白色や昼光色の照明は、日々の生活に非常に適しています。
しかしジャパンディテイストは、本来、海外で生まれたスタイル。海外では、自然光に近い照明が使われることは、多くありません。
そのため日本の昼白色・昼光色の照明は、海外生まれのジャパンディスタイルとは馴染みにくいと言えます。
電球色の照明や、フロアライト・テーブルランプを取り入れて、やわらかな光で空間を演出してみてください。
まとめ
ジャパンディインテリアは、和の静けさと北欧のぬくもりが調和した、海外でも人気のスタイルです。
日本の住まいはコンパクトなことも多いですが、背の低い家具を選んだり、床を広く見せたりと、少しの工夫で海外のようなジャパンディ空間に近づけることができます。
まずは和のフラワーベースや照明など、小物ひとつから取り入れてみてはいかがでしょうか。暮らしに溶け込むジャパンディの心地よさを、ぜひ楽しんでみてください。