どこか懐かしさを感じさせる、レトロインテリア。その当時の雰囲気を空間に取り入れることで、現代インテリアにはない温かみや味わいが生まれます。
一方で、レトロインテリアと呼ばれるテイストは幅が広く、何を基準に選べばいいのか、どう取り入れれば洗練された印象になるのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、レトロインテリアの主流テイストや魅力、より上質な空間にするためのポイントを紹介します。懐かしさと洗練さを兼ね備えた住まいづくりのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
レトロインテリアとは?
レトロインテリアとは、過去のある時代に流行したデザインやアイテムを取り入れ、懐かしさや味わいを感じさせる空間をつくるインテリアスタイルのことです。
「レトロ(retro)」という言葉自体に特定の年代やテイストを指す意味はありません。そのため、昭和の暮らしを思わせる雰囲気からヨーロッパのクラシカルな雰囲気まで、幅広いスタイルがレトロインテリアに含まれます。
レトロインテリアの主流テイスト
レトロインテリアと呼ばれるスタイルの中には、いくつかの代表的なテイストがあります。ここでは、その主流となる4つのテイストを紹介します。
──昭和・大正モダン風──

昭和・大正モダン風インテリアとは、日本の昭和や大正時代の暮らしを思わせるテイストです。ガラス窓のついた木製の建具やすりガラスの照明、丸みのあるソファなど、和と洋が混在した空間であることが大きな特徴と言えます。
落ち着いた色合いの中にどこか華やかさも感じられるテイストで、現代の日本人が考える「レトロテイスト」といえば、この昭和・大正モダン風がもっともスタンダードかもしれません。
──ミッドセンチュリー──

ミッドセンチュリーは、1940年代から60年代にかけて欧米で生まれたデザインスタイルです。
シンプルでありながら遊び心のあるフォルムやビビッドな色使いが特徴で、木製の家具とカラフルなファブリックを組み合わせるスタイルが多く見られます。
直線と曲線がバランスよく使われたデザインも、ミッドセンチュリーらしさのひとつです。
──インダストリアル──

インダストリアルは、工場や倉庫をイメージさせる無骨で男性的な雰囲気のテイストです。
アイアンやコンクリート、配管を思わせるような素材を取り入れることで、ヴィンテージ感のある空間をつくり出します。
ミッドセンチュリーと似た時代背景を持つこともありますが、ミッドセンチュリーが丸みのあるやさしいフォルムやカラフルな色合いを大切にするのに対し、インダストリアルは「工場」「倉庫」といったブルーカラー(現場仕事のイメージ)や寂れた雰囲気を連想させるのが主流です。
──シャビーシック──

シャビーシックは、古びた木目やかすれた塗装、サビなど、使い込まれたような風合いを楽しむヨーロッパ生まれのテイストです。
豪華で華やかなクラシカルデザインを取り入れる場合もあれば、南フランスの片田舎を思わせるようなナチュラルな雰囲気でまとめる場合もあり、表現の幅が広いのも特徴です。
いずれも、時間を重ねたような味わいを楽しむ点では共通しています。
レトロインテリアの魅力

レトロインテリアの魅力は、なんといってもその独特の温かみにあります。
新品にはない経年の風合いやどこか見覚えのあるデザインは、空間に安心感や落ち着きを与えてくれます。流行に左右されにくく、長く愛用できる点も魅力のひとつでしょう。
また、レトロアイテムは一点ものや個性的なデザインが多く、空間に取り入れることで、他にはない自分らしい雰囲気をつくり出すことができます。
懐かしさと個性を同時に楽しめるのが、レトロインテリアならではの良さです。
より洗練された「レトロインテリア」を実現するためのポイント
レトロインテリアを実現する際は単純に「古いアイテムを多く取り入れればよい」とは限りません。
ここでは、レトロインテリアをより洗練させるための4つのポイントを紹介します。
モダン要素を加える
レトロテイストだけで空間をまとめると懐かしさは出るものの、やりすぎると「田舎っぽい」印象につながってしまうことがあります。
そこでおすすめなのが、モダンな要素を加える方法です。

たとえばシンプルなデザインのオブジェや、高級感のあるアイテムをひとつ取り入れることで、古さと新しさが融合した「レトロモダン」の雰囲気をつくることができます。
モダンな要素を組み合わせることで、レトロアイテムの懐かしさや味わいがより際立ち、空間全体の印象も洗練されたものになるでしょう。
──レトロアイテムは数を増やしすぎない──
レトロアイテムはそれぞれに存在感があるため、数を増やしすぎると雑多な印象になりやすい点に注意が必要です。

主役にしたいアイテムをひとつ決めたうえで、ほかのアイテムは控えめに配置し、空間に余白を残すことを意識してみましょう。余白があることで、主役となるレトロアイテムの魅力がより引き立ちます。
──濃い色ばかりで構成しない──
レトロインテリアでは、ブラウンやマスタードなど、深みのある色が多く使われる傾向にあります。
しかし、こうした濃い色ばかりで空間をまとめると、全体が重たい印象になってしまうことも。

メインカラーにはグレージュやアイボリーなど明るさのある色を用いて、サブカラーやアクセントとしてレトロなダークカラー色味を取り入れると、軽やかさと上品さを両立させやすくなるでしょう。
──ツヤの強い素材や柄物はポイントで取り入れる──
ツヤの強い素材や柄物のアイテムは、レトロインテリアにおいて懐かしさよりも派手さが目立ってしまうことがあります。
こうしたアイテムは、空間全体に多用するのではなく、クッションや小物などにポイントとして取り入れるのがおすすめです。

アクセントとして活用することで、空間にメリハリが生まれ、落ち着いた印象を保ちながら華やかさも添えることができます。
まとめ
レトロインテリアは、昭和・大正モダン風からミッドセンチュリー、インダストリアル、シャビーシックまで、幅広いテイストを含むスタイルです。それぞれの個性を理解しておくことで、自分の好みに合った取り入れ方が見えてきます。
本記事を参考にして、レトロインテリアならではの味わいを、ぜひ楽しんでみてください。