空間のイメージやそこで過ごす人の心象を左右するのが、色の存在です。色によってリラックスをしたり緊張をしたりといった、心理変化が現れることは少なくありません。

そのため住宅はもちろん、おもてなしの場やオフィスでも空間の配色は注意を払いたいポイントです。

この記事では、色の持つイメージが空間とそこにいる人に持たせる印象について、ご紹介します。

色が与えるイメージとは?

色は対象物のイメージを変える効果があります。

たとえば、冷たいはずの物が色によって温かく見えたり、重いはずの物に軽い印象を抱いたりすることは少なくありません。

また、色が与えるこれらの効果は、概ね世界共通とされています。

ここからは、色別で見る「色が与える効果やイメージ」についてご紹介します。

 
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赤は情熱や温かみを印象づける色です。やる気を出す色ともされているため、勉強部屋やキッチンなどにおすすめします。

一方で赤は派手なカラーでもあります。全体に配色するよりはラグやクッションなど、ポイントとして取り入れた方が良いでしょう。

 
──オレンジ──

オレンジは明るく陽気なイメージを持つ色です。日の当たりにくい部屋に用いると、空間に温かな印象がプラスされます。

元気が出る色でもあるため、リビングで使用するのもおすすめです。一方で、目が覚めるようなオレンジを寝室で使用するケースは少ないといえます。

 
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緑はリラックスや平和を印象づける色です。

ゆったり過ごしたいリビングはもちろん、帰ってきたときにほっとする玄関、落ち着いた気持ちで過ごしたい寝室などにおすすめします。

 
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青は涼しさや爽やかなイメージ、夏を連想させる色です。清潔感を印象づける効果もあるため、洗面所やお手洗いに採用されることも多くあります。

頭をスッキリさせる色でもあるため、集中力をアップさせたい書斎にもおすすめです。

 
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紫は上品で高貴なイメージを持っています。

中世の西洋では、高貴な身分の人々しか身につけることができない色でもあったそうです。そのため、紫は高級感ある空間づくりに適した存在といえます。

ただし派手な色味でもあるため、アクセントとして取り入れるのがおすすめです。

 
──ピンク──

愛らしくほっとする印象を持つのがピンク色の特徴です。

ピンクはかわいらしいイメージを抱かせるため、子ども部屋や女性の部屋に用いるケースが多いといえます。

グレイッシュピンクを選ぶことで、大人の女性の空間にも取り入れやすくなるでしょう。

 
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黒は厳かで重厚感あるイメージをつくる色です。モダンテイストやクラシックテイストとの相性がよく、男性的なイメージの空間づくりにぴったりの存在といえます。

カラフルな色と組み合わせると、有彩色を引き立てるという特徴も持っています。

 
──金銀──

金銀はゴージャスで高価なイメージを持つ色です。煌びやかな存在ですが、組み合わせる色を選ばないカラーでもあるため、どのようなテイストにも取り入れやすいのが特徴です。

ただし空間に金・銀を加える際は、あまり配色の量が多くならないように注意しましょう。金銀の存在感が強すぎると、うるさい印象になってしまいます。

オブジェといったインテリアの一部に取り入れると、さりげない華やかさが際立ち、空間が洗練されたイメージに仕上がります。

暮らしや店舗イメージに色が与える効果

色が見る人の心や行動に与える影響のことを、色彩心理と呼びます。色彩心理をうまく活用することで、より理想的な空間づくりが叶うでしょう。

 
──狭い・広いを印象づける色──

狭さを印象づける色は、黒系の濃い色です。広さは、白系の薄い色で演出できます。

また、縦ストライプは天井を高く見せて横の広がりを抑える効果があります。横ストライプは天井を低く見せ、横の広がりを感じさせるデザインです。

これらの色やデザインを効果的に取り入れることで、実際の面積以上の広さを印象づけられます。

 
──寒い・暖かいを印象づける色──

寒い印象を持つのはブルー系の色、暖かい印象を与えるなら赤系の色を用いましょう。

日当たりが悪い部屋には赤系、日が当たりすぎて暑すぎる部屋にはブルー系を取り入れることで、快適なイメージになります。

また、あえて日の当たらない場所にブルーを置いたり、暖かな場所に赤系を置いたりして、涼しさ・温かさを強調するのも良いアイデアです。

 
──重い・軽いを印象づける色──

重い印象を与えるのは黒系、軽い印象を持つのが白系のカラーです。

重厚感を与えたい場合は黒系を、さわやかな印象を加えたい場合は白系をメインにして、インテリアコーディネートをしてみましょう。

また、黒系・白系は対象の重さを印象づける効果も持っています。重量がある家具・インテリアに軽さを演出したい場合は白系の色を、軽くチープな印象を持つアイテムには黒系を用いて、実物のマイナス点を埋めることも可能です。

インテリアにおけるカラーバランスは7:2.5:0.5を意識

インテリアカラーのバランスは、メインカラー7:サブカラー2.5:アクセントカラー0.5を意識しましょう。

中でもメインカラー以外のサブカラーとアクセントカラーの色バランスが重要です。サブカラーとアクセントカラーが似た系統の色だと、ぼんやりした印象になってしまいます。

色バランスに迷ったら、カラーチャートを参考にして反対色や中間色を確認すると良いでしょう。

色のイメージを使って効率的な空間づくりを

空間における配色バランスはとても重要な役割を持っています。色によって、そこに訪れる人の気持ちや空間に抱くイメージも変わるものです。

効果的な色の使い方をして、理想の空間づくりをしましょう。

マチュリテではどのようなテイスト・色にも合わせやすい、シンプルなインテリアを数多く取り扱っています。インテリア・オブジェ選びで迷っている方は、ぜひお越しください。

スタッフ一同、心よりお待ちしております。