心地よい香りは、暮らしに彩りを添えてくれます。
玄関を開けた瞬間やリビングでくつろぐときに、ふわりと広がるフレグランスがあると、それだけで気分が和らぐものです。
しかしせっかく取り入れたルームフレグランスも「すぐに香りが消えてしまった」「思ったより長持ちしない」と感じることもあるでしょう。
そこで今回は、ルームフレグランスの種類や香りが消える原因、そして長く楽しむためのコツをご紹介します。
ルームフレグランスの種類
ルームフレグランスにはさまざまなタイプがあり、それぞれ香りの広がり方や持続時間が異なります。
シーンや目的に合わせて選ぶことで、より快適に楽しむことができます。
■ルームフレグランスの種類 | ■特徴 |
リードディフューザー | スティックがオイルを吸い上げて香りを広げるタイプ。 火や電気を使わず、長時間香りが続く。 |
アロマディフューザー | スティックがオイルを吸い上げて香りを広げるタイプ。 火や電気を使わず、長時間香りが続く。 |
アロマキャンドル | 火を灯して使用。火のゆらめきも同時に楽しめるため、 リラックスしたい時間におすすめ。 |
アロマストーン | 石にオイルを垂らして香りを拡散。狭い空間やベッドサイドなどに。 |
ルームスプレー | 手軽にシュッと香りをつけられるタイプ。 気分を変えたいときや来客前のリフレッシュ。 |
お香 | 煙とともに奥深い香りが広がる。和の香りが豊富。 |
ルームフレグランスの香りが消えてしまう原因
ルームフレグランスの香りは、使用状況や環境によって、持続が難しい場合もあります。
ルームフレグランスの香りが消えてしまう主な理由を、見ていきましょう。
──通風によって香りが飛んでしまう──
通風によって香りが飛んでしまう
風通しのよい場所ではルームレフグランスの香りが早く拡散しますが、一方で、持続時間は短くなります。
風によって、香りの粒子が流されてしまうためです。
──湿度や温度の影響──
湿度が高いと香りの拡散が抑えられ、逆に乾燥していると一気に広がりやすくなります。
また、高温になる場所ではオイルの揮発が早まり、香りがすぐに飛んでしまいます。
──オイルや芯の劣化──
時間の経過とともにオイルが酸化したり、リードスティックが詰まったりすることで、香りが弱まります。
長期間ルームフレグランスを使用している場合は、こうした劣化も香りが弱くなる大きな原因となります。
ルームフレグランスの香りを長持ちさせるテクニック
ルームフレグランスの香りを少しでも長く楽しむためには、ちょっとした工夫が大切です。
ここからはルームフレグランスの香りを長持ちさせるテクニックを、紹介します。
──スティックの本数を調整する──
リードディフューザーの場合、スティックの本数が多いほど香りは強まりますが、その分オイルの減りも早くなります。
香りを長持ちさせたい場合は、本数を減らして活用すると良いでしょう。
また、普段は本数を減らし来客時だけ増やすなど、シーンに応じて調整するのも良い方法です。
──定期的にスティックを上下させる──
スティックは時間が経つと目詰まりしやすく、香りの広がりが鈍くなります。数日に一度、スティックの上下をひっくり返してあげることで、再びフレッシュに香りが広がります。
ただし頻度が多すぎるとオイルの消耗が早くなるため、週1〜2回程度が目安です。
──容器の口を覆う──
ルームフレグランスを使わない時間が長い場合は、容器の口をアルミホイルや専用キャップで覆うのも効果的です。アロマキャンドルの場合は、本体をアルミホイルで包みましょう。
ルームフレグランスと空気の接触を抑えることで、オイルの揮発を抑えられ、香りを保ちやすくなります。
旅行や長時間不在のときに取り入れると良いでしょう。
──設置場所を工夫する──
ルームフレグランスの設置場所は、直射日光やエアコンの風が当たる場所は避け、室内の温度が安定している位置がおすすめです。
ルームフレグランスの寿命は風や室温に左右されるため、なるべく影響の少ない場所を選びましょう。
空気の流れがほどよくあり、直射日光があたりにくい廊下やリビングの角などは、香りが空間全体に自然に広がりやすく、長持ちと拡散のバランスを取りやすい場所です。
──温度・湿度管理を行う──
夏は気温が高いため、ルームフレグランスの揮発性も高くなります。一方で、冬は乾燥しているため香りが広がりやすいですが空気も乾燥しているため、ルームフレグランスの水分が早く空気中に溶け込んでしまい、消耗が早くなります。
加湿器を併用する、窓際を避けるなど、季節ごとに調整するとより長く香りを楽しめます。
正しいルームフレグランスの使い方
せっかくのルームフレグランスも、正しい方法で扱わなければ十分に楽しめません。ここでは、香りを長く快適に楽しむための使い方を紹介します。
──香りが薄くなってきたときは…──
リードディフューザーの場合は、まずスティックを上下に返すのが効果的です。詰まりが解消され、再び香りが広がりやすくなります。
それでも改善しないときはスティックを新しく交換するのがおすすめです。
アロマデュフューザーやアロマストーンは、オイルを追加することで香りが再び広がります。吹き出し口やアロマストーン自体が汚れていないかどうかも、チェックしてみましょう。汚れがあると香りが正しく広がりにくくなります。
アロマキャンドルも同様に、本体の汚れを確認してみましょう。
ルームスプレーやお香は即効性はありますが持続性が短めです。香りが薄くなったら、その都度使い直すことが必要になります。
──使用しない時の保管方法──
長期間ルームフレグランスを使わない場合は、容器の口をしっかり密閉して、直射日光の当たらない涼しい場所に保管するのが理想的です。オイルは高温多湿で劣化が進むため、温度が安定した場所を選ぶと香りを保ちやすくなります。
アロマキャンドルやお香の場合も、湿気を避けて保管することで、火を灯したときにしっかり香りを楽しむことができます。
ルームフレグランスの選び方
香りの種類やデザインが豊富なルームフレグランスを長く心地よく楽しむためには、自分に合ったものを選ぶことが大切です。以下のポイントを意識して、ルームフレグランスを選んでみましょう。
──まずは好みの香りを知る──
フローラル系やウッディ系、シトラス系など、香りにはさまざまな系統があります。
どのような香りを好むかは、人によって異なるものです。「心が落ち着く」「この香りがあるとリフレッシュできる」など、自分や家族が心地よいと感じるものを選びましょう。
──部屋の広さや用途に合わせる──
どれだけ心地よい香りのルームフレグランスを選んでも、空間の広さに合っていないと、香りを十分に楽しめなかったり、逆に香りを強く感じすぎてしまったりすることもあります。
広いリビングには拡散力の高いリードディフューザーやアロマディフューザー、小さな寝室や書斎にはアロマストーンやキャンドルなど、空間の広さや使用シーンに合わせて選ぶと、香りが自然に空間になじみます。
──持続期間──
ルームフレグランスは商品や種類によって、香りの持続時間はさまざまです。
頻繁に交換するのが手間だと感じる場合は、長持ちするタイプ、たとえばリードディフューザーやアロマディフューザーなどが適しています。
一方で「食事のときは香りはないほうがいい」「集中しているときだけ香りがほしい」といった場合は、比較的香りの持続力が低いアロマストーンやキャンドルなどがぴったりです。
使用時間も考慮した上で、適切なルームフレグランスを選択しましょう。
──ボトルのデザイン──
ルームフレグランスは香りだけでなく、インテリアの一部として空間を彩る役割も果たします。好みや部屋の雰囲気に合うボトルデザインやカラーなどを選ぶと、見た目からも心地よさを感じられます。
まとめ|ルームフレグランスを長く楽しもう
ルームフレグランスは種類によって特徴があり、置き場所や使い方次第で香りの持ちが大きく変わります。リードディフューザーやキャンドル、スプレーなど、それぞれの特性を理解して選ぶことが大切です。
また、スティックの本数を調整したり、温度や湿度に気を配ったりと、ちょっとした工夫で香りを長持ちさせることができます。使用しないときの保管方法も忘れずに意識すると、フレグランス本来の香りを保ちやすくなります。
香りは空間の雰囲気を変えるだけでなく、気持ちの切り替えやリラックスにもつながるもの。ぜひ自分に合ったフレグランスを選び、日常に香りのある心地よいひとときを取り入れてみてください。