リビングは家族が集まる場所であり、家の中でも過ごす時間の長い場所。ほっと落ち着ける空間であることで、日々の暮らしの質もアップするのではないでしょうか。

今回は居心地の良いリビングを作るための、6つのポイントをご紹介します。家具の配置や配色、素材選びから照明計画までリラックスできる空間作りのコツを掘り下げていきます。

 

落ち着くリビングの作り方のコツ6つ

リビングのインテリアやレイアウトを考える際は、次の6点に注意することで、落ち着いた雰囲気になります。

それぞれの内容を、見ていきましょう。

 
──1.部屋の広さと動線に合わせたレイアウトを──

家具は部屋の広さに合わせて配置することが、快適な空間づくりのポイントです。
たとえば、壁沿いに家具を配置することで、床の面積が多く見えて空間に広がりを感じられます。

また、リビングが狭い場合は家具もコンパクトなデザインのものを選んだほうが、リビングがすっきりします。

さらに、家具の高さにも注意が必要です。背の高い家具は圧迫感が生じ、何となく落ち着かない印象になります。背の低い家具で空間をレイアウトすることで、視界を遮るものがなくなり、開放的でリラックスできる空間づくりが実現します。

落ち着いたリビング作りには、動線も大切なポイントです。リラックスゾーンであるソファー周りで家族が動き回っていると、落ちつけません。ソファーは家事スペースであるキッチンからは離すことをおすすめします。

家具同士の間隔は人が無理なく通れることも意識し、移動にストレスがないようにレイアウトしましょう。

 
──2.落ち着ける配色を意識──

色選びは、空間の印象を大きく左右します。落ち着いた雰囲気を重視する場合は、派手な色は避け、ナチュラルで穏やかな色合いを組み合わせると良いでしょう。たとえばホワイト系やブラウン系、グリーン系などのアースカラーで配色された空間は、優しく落ち着いたイメージを与えます。

また、使用する色は3色に抑えることも、意識したいポイントです。多くの色を使用すると、まとまりがなく賑やかなイメージになり「落ち着いた雰囲気」から遠のいてしまいます。

3色の色同士も、なるべく近い色で組み合わせると良いでしょう。メリハリは少なくなりますが、その分静かで落ち着いた印象になります。

 
──3.ほっと心が安らぐ素材の家具を取り入れる──

リビングを居心地良くするためには、家具やオブジェの素材もこだわりたいポイントです。

木材やウール、リネンなどの自然素材は、視覚的にも触感的にも温かみを与えます。ふわふわとした肌触りのファブリックも、ほっと落ち着く優しい印象を空間にプラスするでしょう。

冷たい印象を与える金属やガラスは控えめにすることで、より柔らかな空間を演出できます。

 
──4.明るく?暗く?ライフスタイルに合った照明計画──

落ち着く空間づくりの照明といえば、間接照明やオレンジ色の電球色などが挙げられます。しかし「落ち着く空間」の定義は、そこで過ごす人によって異なります。

白くて明るい昼白色や昼光色のほうが、生活がしやすかったり落ち着いたりする場合は、間接照明やオレンジ色の明かりにこだわる必要はありません。逆に少し照明を落とした空間のほうがリラックスできる場合は、明るさを絞った照明計画を取り入れると良いでしょう。

その際、手元がよく見えたほうが良い場所にはテーブルランプを設置したり、転倒防止として段差にはライン照明を取り入れたりといったふうに、場所ごとの「必要な明るさ」を意識すると、より快適性が増します。

 
──5.見せる収納・見せない収納を使い分ける──

リビングを快適にするには、収納の工夫も欠かせません。

日常的に使うものは手に取りやすい場所にまとめ、見せる収納と見せない収納をバランス良く使い分けましょう。たとえば、美しい雑貨やお気に入りの本はオープンシェルフに飾り、それ以外はクローゼットや収納ボックスに収めると、部屋全体の統一感が生まれます。見せる収納は、埃がたまらないような工夫も加えると良いでしょう。

また、収納は多ければ多いほど良いとは限らないため、注意が必要です。大きすぎる収納は持て余してしまったり、リビング空間を狭く感じさせたりする原因にもなります。

必要な場所に必要なサイズの収納を設置することが、快適で落ち着くリビングづくりの鍵です。

 
──6.湿度・温度・音・光などの環境にも配慮を──

快適なリビングを維持するためには、環境面にも配慮が必要です。

湿度や温度が整っていないと、どれだけ落ち着く空間づくりをしても快適に過ごすことが難しくなります。人が心地よく過ごせる湿度は40〜60%、気温は夏の場合は25〜28℃、冬であれば17〜22℃ほどに保たれていることが、心地よく過ごすのに適した環境とされています。

また、外部の音や別の空間で過ごす家族の生活音などが原因となり、リビングで落ち着いて過ごせないこともあります。必要であれば、防音対策も検討すると良いでしょう。

光の入り方にも注意が必要です。たっぷりの光が入る空間は明るく開放的ですが、光によって部屋が暑くなったり、家具の日焼けや家電製品の高温化などが気になったりすることもあります。

空間に必要な採光性を考慮しながら、日除け対策を取り入れましょう。

 

落ち着くリビングがあると、家がもっと好きになる

リビングは家族が集まり、それぞれがリラックスできる大切な場所です。家族や自分にとって心地よいリビングが完成すれば、家にいる時間がより豊かで楽しいものになるでしょう。

ご紹介した内容を参考にして、ぜひ、ほっと落ち着けるリビングづくりを実現してください。