ゆらめく光と香りが、日々の疲れやストレスを癒してくれるキャンドル。
そのまま飾っても良いですが、飾り方や灯し方に工夫を加えることで、キャンドルの光による癒し効果を得られるだけでなく、空間の雰囲気もより豊かなものへと変化します。
この記事では、キャンドルをおしゃれに見せるコツや注意点、季節に合わせた演出アイデアまでをご紹介します。
「光を飾る」という感覚で、暮らしに穏やかなぬくもりを取り入れてみませんか。
キャンドルインテリアの魅力
キャンドルの炎が生み出すゆらめく光は、「F分の1ゆらぎ」と呼ばれるもので、波の音や木漏れ日の揺れ、雨音などと同じリズムを持ちます。
そして、それらのリズムには人の心を自然と落ち着かせてくれる効果があるとされています。
リラックスタイムに多くの人がキャンドルの灯りを選ぶのは、その心地よいリズムが理由かもしれません。
また、キャンドルを灯すだけで、リビングでのくつろぎや食卓でのひとときが、ぐっと上質な時間へと変わります。ゆらめく光が空間に奥行きを生み、日常の中に小さな非日常を感じさせてくれるでしょう。
さらに、キャンドルは灯していないときも美しいインテリアの一部です。素材や形、キャンドルホルダーのデザインによって空間の印象をさりげなく引き立てます。
キャンドルはただ光を与えるものではありません。暮らしそのものを美しく整える力を持つアイテムなのです。
キャンドルをおしゃれに見せる飾り方のコツ
同じキャンドルでも、飾り方ひとつで印象は大きく変わります。
ここでは、キャンドルを美しく引き立てる飾り方のポイントをご紹介します。
──インテリアに合わせてキャンドルホルダーを選ぶ──
キャンドルを支えるキャンドルホルダーには、さまざまなデザインや形のものがあります。
好みのデザインを選ぶのも良いですが、キャンドルをおしゃれに見せたい場合は部屋のテイストに合わせて選ぶと良いでしょう。
たとえば、モダンな空間にはガラスやメタルのホルダーを。ナチュラルテイストなら陶器やストーン素材がよく合います。
また、光を灯したときとそうでないときで、キャンドルホルダーのイメージは変化して見えるもの。ぱっと見たときの印象だけでなく、火をつけたときの表情がどう変化するか、変化した後の姿はインテリアにどう溶け込むのかを想定した上で、キャンドルホルダーを選んでみてください。
──オブジェやアートと組み合わせる──
キャンドルをオブジェやアートと組み合わせることで、それぞれの存在感が際立ちます。
たとえば、彫刻のようなオブジェの横にキャンドルを添えれば、光と影が作品をやさしく包み込み、まるでギャラリーのような雰囲気になるでしょう。ガラス素材のアイテムの横に飾り、ガラスを通した炎の美しさを楽しむのも良いアイデアです。
──光と影のバランスを意識する──
キャンドルは火が放つ光だけでなく、火によってつくられる影もデザインの一部です。壁やテーブルに映る柔らかな陰影は、空間に深みを与えます。
穏やかな灯りがつくる陰影を楽しみながら、キャンドルと共に過ごす静けさを味わってみてください。
──高さ・形を変えて並べる──
複数のキャンドルを飾るときは、同じ高さにそろえず、バランスよく段差をつけるのがポイントです。
大小のキャンドルを組み合わせたり、円柱や球体など形の異なるものを並べることで、炎の揺れ方も多彩になり、自然の揺らぎをより楽しめます。
キャンドルそのものの大きさを調整するのも良いですが、キャンドルホルダーやスタンドを使って高低差を出すのも効果的です。
──トレーや皿にまとめて置く──
トレーやプレートにキャンドルをまとめて置くのも、キャンドルインテリアではポピュラーな方法です。
一つひとつを並べるよりもグルーピングして飾ることで、ひとつの作品のように見せることができます。
周囲に小さなオブジェやアーティフィシャルフラワーなどを飾れば、華やかさの演出も叶うでしょう。
キャンドルを飾る際の注意点
キャンドルを安全に心地よく楽しむためには、ちょっとした工夫と配慮も欠かせません。
飾るときに気をつけたいポイントを押さえておきましょう。
──ほこりを防ぐ飾り方・保管方法を取り入れる──
キャンドルを飾ったままにしていると、表面にほこりがつきやすくなります。
ほこりを長く放置するとロウがくすんでしまい、せっかくの美しさが損なわれてしまうことも。
ガラスドームやフタ付きのホルダーを使うと、ほこりの付着を防ぎながら上品に飾ることができます。
使わないときは、直射日光や高温を避けて保管しましょう。
──カーテンなどの燃えやすいものとは距離を取る──
キャンドルの炎は小さくても、想像以上に熱を持ちます。
近くにカーテンやドライフラワーなど燃えやすい素材があると、火が移る危険があるため、十分な距離を取りつつ安定した場所に置くようにしましょう。
特に風通しのよい窓辺では、風で炎が揺れて燃え移る場合もあるため、注意してください。
──耐熱皿や専用のホルダーを使う──
キャンドルをそのまま置くと、溶けたロウがテーブルや棚を傷めるおそれがあります。必ず耐熱皿や専用のホルダーを使いましょう。
──使用しないときは必ず消化する──
寝る前や外出時に、炎を消すことも忘れないように注意してください。
また、火を消す際は吹き消すのではなく、スナッファーなどの専用ツールを使ったほうが安心です。炎をふっと息で吹き消すだけでは、芯の部分まで消化できないこともあります。
安全に使うための一手間が、キャンドルを快適に、安全に楽しむ時間につながります。
季節やイベントに合わせたキャンドル演出のアイデア
キャンドルは、季節の移ろいや特別な日の演出にもぴったりのアイテムです。光の色、香り、ホルダーの素材を少し変えるだけで、空間に新しい表情が生まれます。
ここでは、季節やシーンに合わせたキャンドルの飾り方のヒントをご紹介します。
──クリスマスは温かみのある多灯使いで──
冬の夜にぴったりなのが、さまざまなキャンドルを組み合わせた多灯スタイル。炎が重なり合うことで光が柔らかく広がり、空間全体に温もりを与えます。
さらに、ホルダーはガラスや真鍮素材で取り入れるのがおすすめです。きらめく反射がホリデーらしい華やかさを添えてくれます。
──ハロウィンはシックで印象的に──
ハロウィンは、ブラックカラーのキャンドルでまとめると、大人の雰囲気に。
マットな質感のホルダーや、ダークウッドのトレーなども使うことで、派手すぎない落ち着いたハロウィンを演出できるでしょう。
──特別なディナーはキャンドルが料理を引き立たせるように──
キャンドルの柔らかな光は、料理の色や質感を美しく見せてくれます。
ホワイトやグレーなど控えめな色を選び、食器やカトラリーとトーンを合わせると洗練された印象に。
キャンドルの高さは低めを意識することも、忘れたくないポイントです。背の低いキャンドルを中央に並べることで、テーブルに華やぎを添えながら、視線を遮らない自然な会話も生まれます。
──リラックスタイムは香り付きキャンドルがおすすめ──
ゆっくり過ごしたい夜には、香り付きのキャンドルがおすすめです。
春はフローラル夏はシトラス、秋はウッディ、冬はバニラやアンバーなどの香りを選ぶことで、その香りを通して、季節のうつろいを受け取ることができます。
まとめ|キャンドルで暮らしに「癒し」をプラス
キャンドルはただ灯りをともすためのアイテムではなく、暮らしの中に癒しやリラックスの時間を与えてくれる存在です。
飾り方を工夫すれば、より光のゆらぎに心地よさを感じたり、火を灯していないときでもオブジェとして活用できたりといったプラスが生まれます。
ゆらめく光に包まれながら、自分だけの癒しの時間を楽しんでみてください。