本の世界に浸る時間は、忙しい日々のなかで心を整えてくれるひとときです。
読書の世界により浸れるよう、暮らしの中に「本を読むための場所」を作ってみてはいかがでしょうか。
本を読むための場所といっても、大きな部屋や特別な家具は必要ありません。空間のほんの一角を工夫するだけで、心地良い読書スペースはつくれます。
狭くても心地良い読書スペースを作る際のポイント
読書スペースは、大きな空間が必要なものではありません。
リビングの一角や寝室のすみなど、わずかなスペースでも工夫次第で心地良い読書の場所をつくることができます。
ここでは、そんな読書スペースづくりのポイントを4つご紹介します。
──長く座れる椅子が読書空間の要──
読書スペースづくりでもっとも大切なのが椅子選びです。
座り心地の良い椅子は、本の世界に没頭している体を優しく受け止め、読書タイムへの集中力を高めてくれます。背もたれの角度や座面の柔らかさなど、自分の体に合ったものを選びましょう。
肘掛けがついていると、ページをめくる動作も快適になります。
──文字が読みやすく目が疲れにくい照明を選ぶ──
読書を楽しむためには、照明にも気を配りたいものです。
たとえば明るすぎる照明の空間では、目が疲れてしまいます。一方で、暗い照明の部屋は落ち着いた雰囲気になりますが、文字が読みづらくなるため読書空間には向いていないかもしれません。
色に暖かみがあり、本を読むことにストレスを感じない明るさの照明を選ぶことで、リラックスしながら読書を楽しめます。明かりが足りない場合は、手元を照らすライトの活用なども検討してみてください。
──音や動きが少ない静かな場所を選ぶ──
本に集中するためには、できるだけ静かな場所を選ぶことも大切です。
家族が集まる場所やテレビのそばでは、どうしても音や動きが気になって、本に集中しづらくなります。
リビングなら窓辺や壁際のコーナー、寝室なら入口から少し離れた位置など、視線や音から守られた場所を意識して読書スペースを選ぶと、心が自然と本へと向かいます。
──空間と用途に合わせた収納を設置する──
読書スペースには、本がすぐ手に取れる収納があると便利です。また、読書スペースで膝掛けやランプなどを活用する場合は、これらの置き場所も必要になります。
本はもちろんのこと、読書に必要なアイテムを適切に収納でき、手軽に取り出せる環境を整えておくことで、読書タイムがより快適になるでしょう。
読書スペースがあることの魅力
読書スペースがあることで、日常の中にほんの少しの特別な時間が生まれます。その効果は思った以上に大きく、暮らしに心地良い変化が芽生えることも少なくありません。
ここでは、読書スペースがあることで生まれる3つの魅力をご紹介します。
──読書に集中できる──
静かな読書スペースがあると、本に集中する時間が自然と増えていきます。
「ここでは本を読む」と決めた場所があることで、気持ちが読書に向きやすくなり、短い時間でもしっかりと本の世界に入り込めるようになるでしょう。
忙しい日々の中でこうした集中できる時間は、心のリフレッシュにもつながります。
──家族に読書習慣が身に付く──
家の中に読書スペースがあると、自分だけでなく家族にも読書の習慣が自然と根付いていきます。
たとえば大人が本を読む姿を見ることで、子どもも本に興味を持つようになり、家族の中で読書の時間が共有されるようになるかもしれません。
読書は情緒を育てるだけでなく、現実から離れられるため、気持ちを切り替えるきっかけにもなります。
家族みんなが読書を好きになり、それぞれが心穏やかでいられる時間を、増やすことができたら良いですね。
──自分時間をゆっくり楽しめる──
お気に入りの椅子に座って本を開く時間は、忙しい毎日の中でほっとひと息つける大切なひとときです。
読書を通して自分自身と向き合うことで、心が整い、暮らしにも自然なゆとりが生まれていきます。
読書スペースを暮らしに取り入れるアイデア
読書スペースは、特別な部屋を用意しなくても、家の中のさまざまな場所に取り入れることができます。
ここでは、暮らしの中で読書スペースを無理なくつくるためのアイデアをご紹介します。
──リビングの一角に定位置をつくる──
家族が集まるリビングの一角に、自分だけの読書スペースをつくるのもひとつの方法です。
ソファのそばや窓辺など、人の動きが比較的少ない場所に椅子やサイドテーブルを置き、本が手に取れる環境を整えてみましょう。
「ここは読書の場所」と意識づけることで、暮らしの中に自然と読書の習慣が生まれます。
──寝室のベッドサイドを活用する──
寝る前のひとときを読書の時間に充てたい場合は、寝室に読書スペースを取り入れるのがおすすめです。
ベッドサイドにスタンドライトと数冊の本を置くだけでも、リラックスして本を楽しむ環境が整います。
夜の静けさの中で読書に没頭する時間は、1日の終わりに心を落ち着ける大切なひとときとなります。
──ダイニングテーブルを活用する──
生活感が出やすいため、読書スペースには不向きと思われがちなダイニングテーブルですが、意外にも読書スペースとしても活用できます。
たとえば、ダイニングとキッチンカウンターが隣接しているレイアウトの場合は、キッチンカウンターを本棚としたり。テーブルの一角に本を重ねて置いて、自然体なインテリアとして楽しんだりするのも良い方法です。
ダイニングテーブルは日常使いをする場所だからこそ、読書スペースとして活用することで、読書をぐっと身近に感じられます。
──行動をセットにして「読書のきっかけ」をつくる──
読書スペースを効果的に活用するには、日常の行動と読書をセットにするのも良い方法です。
たとえば「コーヒーを淹れたら椅子に座って読む」「お気に入りの音楽を流したら本を開く」といったルールを自分なりにつくってみましょう。
行動の流れに読書が組み込まれることで、自然と本を読む習慣が続きやすくなります。
このように本を読む場所を家の中につくることだけでなく、行動の工夫も、読書スペースを育てる大切な要素です。
まとめ|読書スペースは狭い空間にもつくれる
読書スペースは、決して広い場所が必要なものではありません。椅子や照明などを工夫するだけでも、日々の暮らしの中に自然と読書を楽しむ時間が生まれます。
忙しい毎日の中で、ほんの少しでも自分だけの読書のひとときを持つために、ぜひ身近な場所から読書スペースづくりを始めてみてはいかがでしょうか。